大きなバス

「ゆみちゃん!」 ゆみは、学校の正門前に停まった大型の観光バスの横を、姉の祥恵とともに歩いていると、大型バスの中から呼ばれた。 「あ、まゆみ!」 ゆみは、大型バスの中から自分のことを呼んだのが、4組のまゆみだと気づいた。 全て読む …

尾瀬旅行

「ゆみ、良かったわね」 お母さんは、リュックを背負っているゆみに言った。 「お医者さんが特に問題ないですって」 その日の朝は、学校の登山イベントで9年生たちは尾瀬山に出発する日だった。学校の正門前に停まっている数台の大型 全て読む …

マイホーム

「お家に帰ってきたね」 ゆみは、懐かしそうにお母さんに言った。 「久しぶりのお家ね」 お母さんも、懐かしそうだった。 「え、どこに行くの?」 せっかく、お家のすぐ側まで帰ってきたというのに、車を運転しているお父さんは、家 全て読む …

横浜

「まだ眠いよ」 ゆみは、お母さんに言った。 「まだ眠かったら、こっちに来て、お母さんが支えてあげるから、ここで寝てもいいわよ」 お母さんは、ヨットのデッキの腰掛けているところから、ゆみに手招きした。ゆみは、お母さんの側に 全て読む …

うらり

「今日も、ここらへんの美味しいレストランに行くの?」 ゆみは、お父さんに聞いた。 「残念ながら、うちは大金持ちじゃないから、ゆみのことをそんな毎日毎晩、高いレストランには連れていってあげられないんだよ。ごめんな」 お父さ 全て読む …

三崎へ

「昨日のごはん、美味しかった?」 お母さんは、ゆみに聞いた。ゆみは、小さく頷いていた。 「そう。それなら良かったわ」 お母さんは、言った。 「お母さんは、なんかあんまり食べた気はしなかったわ。なんだか高そうなお料理ばかり 全て読む …

葉山マリーナ

「ゆみ。この服が似合いそうよ」 お母さんは、葉山マリーナのショップの中で、ゆみに声をかけた。それは、白と赤のストライプのワンピースだった。 「スカートはいや!」 ゆみは、お母さんが手にしているワンピースの下のほうがヒラヒ 全て読む …

江ノ島

「あれ、なあに?」 ゆみは、目の前にポツンと浮かんでいる島を指さして、祥恵に聞いた。 「あれは江ノ島」 祥恵は、ゆみに答えた。ゆみたちの乗るヨットは、伊東で一泊した後、次の日の朝になると、伊東港を出航していた。そして、し 全て読む …

遊園地

「どうだった?遊園地は」 お父さんは、ヨットに戻ってきた祥恵に聞いた。 「楽しかったよ。やっぱり、ゆみは一番動物園が気に入ったみたいだったよ」 「それは良かった」 お父さんは、祥恵に答えた。祥恵は、いつも自分が週末にヨッ 全て読む …

花火大会

「うわ、きれい!」 お母さんとゆみは、お父さんのヨットのデッキの上で夜空を眺めていた。今夜は、熱海に来てくれた観光客のために、熱海市が港の海上で花火大会をやってくれていた。 「なんか、あたしたちだけ特等席みたい」 ゆみは 全て読む …

島の食堂

「やっぱり、こっちの食堂のほうが良かったね」 「そうね。緊張しないで食べられるわね」 お母さんとゆみは、初島のちょうど観光船が到着する島の中心地にあった小さな食堂で、お昼ごはんを食べながら話していた。 「私は、さっきのホ 全て読む …

初島

「今日は、初島に行ってこようか」 お父さんは、ゆみに言った。朝ごはんを食べ終わると、祥恵はヨットを出航する準備をして、熱海の港を出航していた。 「初島ってなあに?島なの?」 「そうだよ。島だ。あそこに見えているだろう。あ 全て読む …

熱海の夜

「今日は、熱海に行くからな」 お父さんは、ゆみに言った。朝ごはんを食べ終わると、祥恵はヨットを出航する準備をして、稲取の港を出航していた。 「熱海!熱海ってお金持ちの人がいっぱいいるところ?」 ゆみは、お父さんに聞いた。 全て読む …

稲取アイス

「祥恵、あそこの左側の岸壁につけよう」 お父さんは、ヨットを操船しながら、祥恵に言った。 「了解!左舷につけるのね」 祥恵は、お父さんに言われて、船の左舷側にフェンダー、ヨットが岸壁にふれても大丈夫なように船体を守る防舷 全て読む …

伊豆稲取

「お父さん、今日はこれからどうするの?」 ゆみは、ヨットの中で朝ごはんを食べ終わったあと、お父さんに聞いた。 「今日は、これから稲取まで行こうと思う」 お父さんは、ゆみに言った。 「稲取?」 「稲取というのは、ここ下田か 全て読む …

遅いヨット

「お父さん、今着いたの?」 ゆみは、下田港に到着したばかりのお父さんのヨットに乗ると言った。 「これでも結構がんばって走ってきたつもりなんだけどね」 お父さんは、ゆみに言い訳をしていた。ヨットは、風でしか走らないし、お父 全て読む …

下田

「ゆみ、お寿司でいい?」 お母さんは、ホームの駅弁屋で弁当を手にしながら、ゆみに聞いた。ゆみは、お母さんに黙って頷いた。 「1人で全部食べきれないよ」 「ええ、お母さんと半分こしましょう」 お母さんは、ゆみに言った。 「 全て読む …

伊豆急

「お父さん、いってらしゃい」 ゆみは、出かけるお父さんと祥恵に手を振っていた。 「それじゃ、先に出発しているから」 お父さんは、自分の車の運転席に乗りこむと、お母さんに言った。祥恵は、お父さんの車の助手席に乗りこんだ。 全て読む …

伊豆の旅

「今年は、伊豆へ行くぞ!」 お父さんは、リビングルームにいる家族皆に言った。 「伊豆?」 「そうだ。伊豆だ。下田の辺りから少しずつ北東へ移動していこうと思う」 お父さんは、お母さんに説明した。今年の夏休みのヨットでのクル 全て読む …

祥恵の進路

「ねえ、ゆみちゃん」 ゆり子のお母さんは、ゆみに言った。 「おばさんのお手伝いしてもらえる?」 「はい」 ゆみは、ゆり子のお母さんにくっついて2階に上がった。祥恵とゆり子が、中等部を卒業後の進路のこととかお話しているので 全て読む …

ゆり子の家

「ああ、もう良いから。お願い、その話はしないで~」 祥恵は、ゆり子に言った。 今は夏休み、ゆみも、祥恵も、ゆり子も期末試験が終わって夏休みの真っ最中だった。 「やっぱり、祥恵も、あまり良くなかったか」 ゆり子は、祥恵に言 全て読む …

夏休み前

「ああ、しんど~」 祥恵は、ため息をついていた。 もうじき夏休みだというのに、夏休み前のため息というのは、いつもの1学期最後にある期末試験のことである。 「あなた、いつも試験前になると、ため息ついているわね」 お母さんは 全て読む …

迷子のゆみ

「あの、ゆみを知りませんか?」 祥恵は、職員室の前にいた宮本先生に声をかけた。 「え、ゆみちゃん?ホームルームのときには一緒だったんだけど、もう帰ったのじゃないかしら?それとも、麻子ちゃんが、湯川さんたちと一緒にソーラン 全て読む …

小汀くん

「あれ、何をやっているの?」 ゆみが野口先生と図書室でおしゃべりをしていると、後ろから声をかけられた。 「あ、小汀くん」 ゆみが振り返って、答えた。 「あの、これ、ありがとうございました」 小汀は、大量に抱えた本を、野口 全て読む …

野口先生

「どうしようかな?」 ゆみは、放課後に何をしようか迷っていた。 今日は、放課後に祥恵は女子バスケ部があるので、体育館に行ってしまっていた。ここ最近、いつもは木工室に行って、卒業制作の木工を作っているのだが、今日は木工の先 全て読む …

部屋割り

「どうする?」 ゆみは、麻子たちと話していた。 これから4組はホームルームが始まるので、音楽室に集まっていた。4組の担任は音楽の大友先生なので、4組ではホームルームを教室でなく音楽室で行うことも少なくなかった。 「ゆみ。 全て読む …

夏の尾瀬山

「合唱祭の曲目も決まって、ソーラン節も決まり、卒業制作の木工部屋とインテリア制作も決まり、今年は9年生、中等部の最後の年のイベントが続々と決まってきていると思うが」 大友先生は、4組の音楽の授業のあと、余った時間をそのま 全て読む …