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「完全に暗黒星雲は滅んだみたいね」

祥恵は、自分の乗るコスモゼロ機から爆発で完全に吹き飛んだ暗黒星雲の星を確認してから、ほかのコスモタイガー機に言った。

「ええ、勝利しましたね」

「これで、後は地球に残存している暗黒星雲の連中を叩くだけですね」

坂本たちも、自分たちの乗っているコスモタイガー機から暗黒星雲が爆発で消滅するところを確認して、話していた。

「地球に残存している暗黒星雲人は、地球政府の防衛軍にお任せすれば、きっと叩いてくれることでしょう」

「そうですよね」

祥恵に言われて、坂本も頷いた。

「さあ、私たちもヤマトに戻って、ヤマトで地球に帰りましょう」

祥恵に言われて、コスモタイガー隊の皆はヤマトの格納庫に向かって戻り始めた。

「そういえば、全員いるわよね?」

格納庫に戻る途中で、祥恵は坂本に無線で聞いた。

「はい。全員無事にいます」

坂本は、コスモタイガー機の人数を改めて確認してから答えた。

「あの・・」

加藤四郎が無線で祥恵に声をかけてきた。

「確かに、我々コスモタイガー全機ともいるのですが、ゆみ機がまだ戻っていません」

加藤四郎が、祥恵に言うと、

「え、戻ってない?あの子、先頭を走っていたはずでしょう?」

祥恵は、加藤四郎に聞き返した。

「その後、彼女は通路の途中にあった分岐点の所で立ち止まって、皆の機体を右方向に誘導していたのですが・・」

お蝶婦人が祥恵に言った。

「で、その後は・・?」

「一番最後に、分岐点を通過したのは誰なんだ?その後に、彼女も俺たちの後を追って走ってきたのではないのか?」

坂本が、ほかのコスモタイガー隊の皆に質問した。

「一番最後に通過したのは俺です」

加藤四郎が答えた。

「俺が、彼女の指示通り、右方向に曲がっていた後、彼女だけ左方向に旋回して、そのまま逆方向に飛んでいってしまったのですよ」

「逆方向?」

加藤四郎から思いもしていなかった言葉を聞いて、祥恵は絶句していた。

「彼女、ゆみはどこに行ったの?」

「わかりません」

祥恵に聞かれて、加藤四郎はそう答えるしかなかった。

「皆、先にヤマトに戻っていてくれる。私、ちょっと探してくる」

そう言って、祥恵は、自分の乗っているコスモゼロ機を反転させて、ヤマトとは逆方向の暗黒星雲が爆発した方向に向かおうとしていた。

「祥恵君。いったん第二艦橋に戻ってくれ」

ゆみのことを探しに向かおうとしている祥恵のところに、ヤマト第二艦橋の古代守艦長から無線が入った。

「あの、私は妹の捜索に向かおうかと・・」

「君の、その小さなコスモゼロ機のレーダーで探索したところで広範囲を探し出すことは不可能だろう。いったん第二艦橋に戻り、こちらの、ヤマトの大きなレーダーで探索する方が見つかるだろう」

ヤマト艦長の古代守に言われて、祥恵は皆といったんヤマトに戻ることとなった。

「ごめん。先に行くね」

ヤマトの格納庫に自分のコスモゼロ機を停めると、祥恵は大急ぎで第二艦橋へと走って行った。

「祥恵さん。慌ててましたね」

「それはそうよ。大切な妹さんですもの」

お蝶婦人たちは、第二艦橋へと慌てて走って行く祥恵の後ろ姿を眺めながら話していた。話しながらも、お蝶婦人たちも、自分たちの乗っていたコスモタイガー機から降りると第二艦橋に向かって歩いていた。

「あ、祥恵さん。お帰りなさい」

祥恵が走って第二艦橋に飛びこむと、そこには竜やあゆみたち、子どもたちが皆に集まっていた。

「あら、あなたたちもここにいたの?」

「ゆみ姉のこと探しに来たの」

子どもたちは、祥恵に答えた。それから、子どもたちは真田さんに指示をしてもらいながら、レーダーの操作をしていた。

「もうそろそろ、ゆみ姉のこと肉眼でも見えるんじゃない?」

レーダーで、ゆみのことを捜索していた子どもたちが皆、揃って口にし始めた。

「肉眼で見えるって?」

祥恵は、子どもたちに聞いた。

「ほら、ゆみ姉。もうすぐそこの、そこまで飛んできているじゃん」

子どもたちは、大型スクリーンに映し出された宇宙空間を指さしながら、祥恵に答えた。

「もうすぐそこ?」

子どもたちに言われて、祥恵は大型スクリーンに映し出された宇宙空間を必死に見つめていたが、そのどこにも、ゆみの乗るピンク色のコスモタイガーの姿など無かった。

「どこかに、ゆみっているの?」

「え、いるじゃん。そこに!」

子どもたちは、大型スクリーンの先を指さすが祥恵には、そこのどこにも、ゆみの乗るピンクタイガーの姿など見えなかった。

「祥恵さんには見えていないんだ?」

「あんなにはっきり見えているのにね」

子どもたちから見ると、ゆみの姿が見えないという祥恵の方が不思議でたまらないでいた。

「あと5秒で祥恵さんにもちゃんと見えるよ」

「確かに!あと5秒すれば、さすがに見えるよな」

子どもたちは、そう言うと、

「5、4、3、2、1・・」

とカウントダウンをし始めた。

「ほら、ゆみ姉だよ!」

そして、子どもたちが一斉に大型スクリーンの1点を指さすと、そこから羽がもげ、ボロボロな状態になったピンクタイガー機の姿が現れた。

「ゆみ!」

祥恵は、現れたピンクタイガー機の姿に涙していた。

おかえりにつづく

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