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艦長の家

「へえ、ゆみは地球で大学生になるんだ」

サーシャは、ゆみから大学に行って獣医さんになりたいって話を聞いて言った。

「いいな。私も大学とか学校に行きたい」

サーシャは、ゆみに言った。

「サーシャは、学校に行ったことないの?」

「無い。だって、ほら1年で大人になっちゃったのだもん。学校に行けないでしょう」

サーシャは、自分の姿をゆみに見せながら答えた。

「そうか」

「でも、本当は私も地球で学校とか行って、お勉強して将来なりたい仕事を自分で決めたいんだ」

「そうだね。大学生ならば大人になってても入学できるよ」

「そうか。私も、ゆみみたいに地球で暮らしたいな」

ゆみが、サーシャに答えたのを聞いて、サーシャはスターシャに言った。

「この戦いが終わったら、一緒に地球で暮らそうよ。ゆみの行く予定の大学は、医学部だけじゃなくて、ほかの学部もあるし、ゆみと一緒に大学に行こうよ」

「そうだね!私もゆみと一緒の大学に行きたい。お母さん、ダメかな?」

「そうね。お父さんに聞いてみて、良いって言ったらね。そしたら、お母さんも、お父さんも宇宙で暮らすから、サーシャは地球で一人暮らしすることになってっしまうよ」

「うん、いいよ。ゆみと暮らすから」

サーシャが、スターシャに答えると、スターシャは笑顔で微笑んでいた。

「さあ、ごはん出来たわよ」

スターシャが、ダイニングテーブルの上に作ったお料理を盛りつけながら、ゆみたちに言った。

「はーい。ゆみ、ごはんにしよう」

2人は、ダイニングテーブルの席に着いた。スターシャもエプロンを外して、2人の前の席に着いて、3人は食事を始めた。

「お父さんは?」

「お父さんは、ヤマトの出航前だから、第二艦橋で忙しいんですって。だから、向こうでサンドウィッチかなんかを食べるって」

「守さん、ヤマトの艦長だものね」

ゆみは、スターシャに言った。スターシャは頷いていた。

「ゆみちゃん、ゆみちゃんのお母さんには、家でサーシャと晩ごはん食べてから戻りますって、さっき艦内無線で伝えてあるから心配しなくても大丈夫よ」

「そうなんだ、ありがとうございます」

ゆみは、スターシャにお礼を言った。

「ゆみ、これお母さんの得意料理だからちゃんと食べてね」

サーシャは、料理の中の1品を指さして、ゆみに言った。

「サーシャ、ゆみちゃんは、あなたよりお姉さんなんだから、ゆみじゃなくて、ゆみさんとか、ゆみちゃんって呼びなさいよ」

「なんで?ゆみだって、私のことをサーシャって呼んでいるよ」

「ゆみちゃんは、あなたより年上だもの。サーシャって呼んだって良いでしょう」

「そうなの?見た目は、ぜんぜん私の方が年上だけどね」

サーシャは、背の低いゆみのことを見下ろしながら、言った。

「あたしは、まだ16だから、まだまだ成長するから。そのうち、またサーシャよりも大きくなれるかもしれないもん」

ゆみは、自分とサーシャの身長を見比べながら、サーシャに言った。

「さて、どうかな?ゆみちゃんって、本当に私よりも大きくなれるのかな」

サーシャは、悪戯っぽく笑いながら、ゆみに言った。

3人が、ごはんを食べ終わると、スターシャは、台所で食べ終わったお皿を片づけ始めた。

「スターシャさん、あたしも手伝います」

ゆみは、いつも皿洗いは、お母さんの手伝いをしているので、スターシャさんの横で一緒にお皿を洗い始めた。それを見て、普段皿洗いなんかしないサーシャも、やって来て一緒に皿洗いを始めた。

「サーシャは皿洗いは始めてよね」

「うん」

サーシャは、スターシャとゆみが洗っているところを見よう見真似で洗っていた。

「まもなくヤマトは小惑星イカルスを出航します。出航したらすぐにワープ航法に入りますので、乗員はワープの準備してください」

3人が皿洗いをしているときに、艦内放送が流れた。

「ワープだって」

「ワープか。急いで準備しなきゃね」

大急ぎで皿洗いを終えると、ワープ用の座席に腰掛け、シートベルトを締めて待機しなければならない。艦長室には、スターシャとサーシャの座席はあるが、ゆみの座席はない。

「あたし、自分の部屋に戻るね」

ゆみは、2人と別れて、自分と姉の部屋に戻った。が、ヤマト戦闘班長の祥恵は、第二艦橋の席でワープするので、部屋にはいなかった。

「あたし、1人だけ」

1人で部屋でワープするのは、さすがに寂しいので、ゆみは、隣の部屋のお母さんのところに行った。

「ゆみちゃん、ここに座りなさい」

ゆみは、お母さんの膝に座って、上からシートベルトを締めて、お母さんと一緒にワープすることになった。隣のワープ席には、お父さんの姿もあった。

「ニャン」

美奈、まり、ギズたち猫が、ゆみの膝の上に上がって、そこで丸くなった。犬のメロディは、お父さんの膝に乗っかって待機している。

「ヤマト発進!」

航海長の島大介のかけ声とともに、ヤマトは、自身の船体の周りにまとっていた小惑星イカルスの岩石をふりほどいて、自身の姿を宇宙に現した。

小惑星イカルスの岩石をふり落として、船艦全体の姿を現した宇宙戦艦ヤマトは、宇宙の広いところに移動し、そこでワープ航法に入った。

レーダー班につづく

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