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ヤマトに乗る日
ヤマトに乗って異星人との戦いに勝利し、地球に還ってきた祥恵と異星人の攻撃から避難するため、地下に潜ってヤマトの帰りを待っていた妹ゆみ。果たして2人は、無事に再会することができるのか。
ヤマトに乗る日
冥王星の悲劇
「この人たちは、いわゆる冥王星の悲劇と呼ばれる、あれで亡くなった人たちの名前です。って言っても、全員の名前は載っていないですよ」 太助は、肖像が無くて名前だけが刻まれた石標の前で、ゆみに説明した。 ゆみも、冥王星の悲劇と […]
ヤマトに乗る日
丘の上の宴会
「ねえ、あたしのお姉ちゃんって、まだ冥王星にいるのかな?」 ゆみは、太助に聞いた。 「お姉ちゃん?お姉ちゃんって誰ですか?」 太助は、逆にゆみに聞き返した。 「え、ううん。別になんでもない」 ゆみは、太助に聞き返されて、 […]
ヤマトに乗る日
逃亡
「相原君、どうしたの?」 森雪は、突然に大声をあげた相原に聞いた。 「あそこ、沖田艦長の、銅像の手の上に誰か乗っているんです」 相原は、森雪に言った。 「え、誰かいるって?」 「そんなバカな。あんなところに乗っている人が […]
ヤマトに乗る日
お姉ちゃんの救出
「ゆみ、ゆみ・・」 ゆみは、誰かに呼ばれたような感じがした。 「だあれ?」 「あらら、しばらく会っていないと思ってたら、お姉ちゃんの声も忘れてしまったの?」 「お姉ちゃん?本当にお姉ちゃんなの?」 ゆみは、地下の下水道の […]
ヤマトに乗る日
テストセーリング
「佐渡先生、佐渡酒造先生・・」 ゆみは、家に帰る前に、佐渡先生の動物病院に寄ってみた。 「なんじゃ?こんな夜遅くに。もう診察時間は終わったぞ」 佐渡先生が、動物病院の中から出てきた。 「先生」 「おお、ゆみちゃんか、どう […]
ヤマトに乗る日
エリート
「エリート、エリートども・・」 ゆみは、佐渡先生の家のリビングにいる3人を見ると、即座に警戒した。 「まあ、待て、待て!」 佐渡先生が、警戒して側にあった電灯を振り上げたのを取り押さえて、ゆみに言った。 「先生。こいつら […]
ヤマトに乗る日
お母さんもいっしょ
「眠ってしまいましたわ・・」 ゆみのことを、あゆみたちの横のベッドに寝かせたゆみのお母さんは、ベッドルームのカーテンの仕切りを閉じてから、佐渡先生たちの座っているテーブルにやって来た。 「まあ、今、お茶でもお入れしますね […]
ヤマトに乗る日
出発の日
「ゆみちゃん・・」 次の日の朝、お母さんは起きてきたゆみに声をかけた。 「お母さんね、昨日、佐渡先生からお話を聞いたんだけど、ゆみちゃんが、時々持ってきてくれるごはんというのは、貧民街の外のお店から盗んできたものなの?」 […]
ヤマトに乗る日
卒業式
「なんでだよ!なんで、あいつが来るんだよ!」 卒業式の朝、坂本はご機嫌斜めだった。 卒業式が体育館で始まる前に、クラスルームで担任が最後のホームルームの授業を行っていた。その席で、担任の口から、ゆみがヤマトのテストセーリ […]
ヤマトに乗る日
はじめてのヤマト
「あのね、先生!ブスは、ゆみと一緒にコスモタイガーで来場はぜったいいやです!ゆみのやつには、機関部の連中と一緒に船で来場させて下さい!」 職員室では、お蝶婦人たちの女子グループが担任の先生に交渉していた。卒業式が終わった […]
ヤマトに乗る日
ぬれネズミ
「うわっ!見てみろよ、これがヤマトなのか」 「デカいな!」 太助たちは、ボートの上から目の前の宇宙戦艦ヤマトを見上げながら叫んでいた。 乗艦式が終わって、太助たちボートでヤマトに乗艦する組は、沖に停泊中のヤマトに向かうボ […]
ヤマトに乗る日
新人生活班
「見てみろ、皆ぬれているのに、お前だけが濡れてないなんて不公平だろう。海に飛びこんでこい!飛びこまなければヤマトには乗せないぞ」 古代進は、ゆみにそう言った。 「古代君!」 そんな古代進の態度に、森雪が一言文句を言って、 […]
ヤマトに乗る日
森雪先輩
「なんなのよ!」 ゆみは、森雪に引っ張られながら叫んでいた。 「いいかげん、うるさいわよ!」 森雪は、ゆみに言った。 森雪は、ゆみを連れて、ヤマトの廊下を進んでいく。廊下の両サイドには、それぞれヤマト乗組員たちの船室があ […]
ヤマトに乗る日
ヤマト出航!
「ごめん、ごめん。遅くなちゃった」 森雪は、ヤマトの第二艦橋に入った。 「波動エンジン始動!」 航海長の島大介がヤマトの波動エンジンを始動させながら、復唱していた。 艦長代理の古代進は、艦長席に腰掛けていた。通信班長の相 […]
ヤマトに乗る日
こわい教官
「あんたさ、何をしてきたの?」 お蝶夫人は、坂本に聞いた。 「何って?」 「一番最後だったでしょう、コスモタイガーで着艦したの」 「ああ、ちょっとご挨拶に愛想を振りまいてきた」 坂本は、お蝶夫人に返答した。 「あんたさ、 […]
ヤマトに乗る日
佐渡先生の助手
「ゆみちゃん!ただいま!」 森雪は、自分の部屋に戻ると、部屋で待っているゆみに声をかけた。 「ほら、お土産のごはんだよ」 森雪は、食堂のお母さんからもらってきたお弁当の入った袋を見せながら、話した。 「どうしたの?」 森 […]
ヤマトに乗る日
医務室
「あっ」 医務室の前までやって来ると、部屋の前の廊下にいた人たちの姿をみて、ゆみは小さく呟いた。 「あれ、ゆみじゃないか」 「おお、どうした、どうした。あの派手な色したコスモタイガーに乗っているのかと思ってたら、こんな生 […]
ヤマトに乗る日
はじめてのワープ
「これよりヤマトは、ワープ航行に入ります」 ヤマトの艦内放送が案内していた。 「乗組員の方は、ワープ航行に入るための準備をお願いします」 地球を出航した宇宙戦艦ヤマトは、月の脇から冥王星近辺までをワープで航行するようだ。 […]
ヤマトに乗る日
お母さんの手料理
「そうですね、確かに今のうち食堂に行ってきちゃうのが良さそうですね」 森雪は、佐渡酒造に返事した。 「ゆみちゃん、少し時間早いけど、ごはん食べに行きましょう」 森雪は、窓の外で研修をしているコスモタイガーの機体を眺めてい […]
ヤマトに乗る日
ゆみの目的
「よかったね、ゆみちゃん」 森雪は、ゆみが部屋でメロディや美奈ちゃん、まりちゃん、ギズちゃんと遊んでいるのを見て言った。 「美奈ちゃんたちとは、ずっと一緒にいるの?」 森雪は、ゆみに聞いた。 「うん。一番最初にメロディが […]
ヤマトに乗る日
冥王星の悲劇
「そうか、それで、ゆみちゃんは冥王星に行きたいのね」 森雪は、ゆみから冥王星の話を聞いて、頷いた。 「だけどね、残念だけど、ゆみちゃんのお姉ちゃんは冥王星にはいないわ」 森雪は、ゆみに伝えた。 「どうして、そんなこと言い […]
ヤマトに乗る日
氷の惑星
「ちょっと待っててね」 森雪は、ゆみに言ってから船室を出た。 「あのさ。相原君、お願いがあるんだけど・・」 森雪は、廊下の通信設備を使って、第二艦橋の通信班、相原と話していた。 「何でしょう」 「あのね、ほんの少しで良い […]
ヤマトに乗る日
救助要請
「はい、この信号は・・」 第二艦橋の相原は、緊急の救助要請の通信を傍受していた。 「こ、これは」 相原は、傍受した救助要請を解析してみて驚いていた。 「どうした、相原」 艦長代理の古代進は、通信を解析している相原に訪ねた […]
ヤマトに乗る日
地球の決断
「ヤマトの諸君、地球政府の長官だ・・」 第二艦橋の相原からの救助要請を受けて、さっそく地球政府の長官から返事が来た。 「長官!お久しぶりです」 古代進は、長官が写し出された大型スクリーンに向かって敬礼をする。 「デスラー […]
ヤマトに乗る日
いよいよ出動!?
「ヤマトは、これからイスカンダル星救出に向かう!」 艦長代理の古代進は、第二艦橋にいる皆に伝えた。 「相原、イスカンダル星の現在いる正確なエリアを計算してくれ」 古代進は、通信班の相原に命令した。相原は、データを解析して […]
ヤマトに乗る日
戦闘開始!
宇宙戦艦ヤマトは、ワープして黒艦隊のすぐ背後に現れた。 「コスモタイガー全機発進!」 戦闘班長の祥恵の号令とともに、格納庫に待機していたコスモタイガーは、全機発進していった。戦闘班長である祥恵の乗るコスモゼロ機は、皆の先 […]
ヤマトに乗る日
スターシャ
「もう皆さん、戦うのをやめてください!」 戦っていた皆に、そう呼びかけたのはイスカンダル星のスターシャだった。 「もう十分です。これ以上、皆さんが戦わないでください。皆さんの尊い命を失わないでください」 スターシャは、宇 […]
ヤマトに乗る日
ゆみの出撃
「ダメよ!スターシャさん、あなたは、そんなことをしてはいけない!絶対に!」 ヤマトの医務室の窓からイスカンダル星の方を見ていたゆみは、イスカンダル星に向かって大きな声で叫んだ。 「だって、スターシャさん。あなたはお母さん […]
ヤマトに乗る日
脱出船
「ね、今なにか格納庫から出てこなかった?」 戦いを終えて、ヤマトの格納庫に戻ろうとしていた祥恵は、側を飛んでいる坂本機に聞いた。 「何かって、なんですか?」 坂本は、逆に祥恵に聞き返した。 「何かって言われても、私にもよ […]
ヤマトに乗る日
お姉ちゃん
「古代君!古代君!お願い、ヤマトを地球に戻すのちょっとだけ待ってくれる!?」 森雪は、第二艦橋に入ってくると、艦長席の古代進に話した。 「なんで?」 古代進は、森雪に聞き返した。 「もうすぐ地球に戻るの?」 「え?いいえ […]