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戦闘班長

祥恵は、自分のコスモゼロ機に乗って、ヤマトから発進した。

「ガミラスの偵察機か。どこらへんにいるかな」

祥恵は、レーダーで確認しながら、相原が見つけたというガミラスの偵察機を探していた。

祥恵は、はじめ地球を救うために宇宙戦艦ヤマトに乗ろうと決めたときは、特に戦闘機なんか操縦するつもりなどなかった。せいぜい、ヤマトに載っている積み荷の移動とか、爆弾の運搬とか、その程度の手伝いをするつもりでいたのだった。

それが、生まれながらに持っていた機敏な運動神経と中等部のバスケットボール、バスケ部で鍛えた瞬発力が役立ち、いつの間にか宇宙戦艦ヤマトの戦闘班長にまでなっていた。

「航路前方にある隕石、障害物を払うのに、だれか1人、手が足りないんだけど、コスモタイガーに乗ってついてきてくれないか」

宇宙戦艦ヤマトの針路前方に小惑星帯があって、その小惑星帯の隕石を取り払わないとヤマトが前に進めないとき、コスモタイガー隊長だった加藤三郎が言った一言が最初だった。

「乗って、ついていくだけで良いなら、私でも出来そうです」

そう言って、手を上げてしまったのが祥恵だった。

発進した先で、特に敵のガミラス機と戦うわけではない。前方にあるヤマトの針路をじゃましている小惑星帯の隕石を破壊して、取っ払ってくるだけだというのが、祥恵の手を上げさせてしまったのだった。

その出撃で、祥恵は持ち前の運動神経でうまく効率よく小惑星帯の隕石を追っ払えたことがきっかけで、祥恵専用のコスモタイガー機を用意されてしまったのだった。最初、ガミラスとの戦いに、出撃するのはすごく恐かった。が、負けず嫌いの性格が出撃を拒むことができずに戦いに巻き込まれてしまったのだった。

「それに、誰かが戦って勝たなければ、地球と地球に残してきた家族が滅亡してしまうのだ」

その思いだけで、祥恵は出撃していた。

はじめて乗るコスモタイガー機、ガミラスとの戦い、普通ならば、いくら運動神経が良いとはいっても、まだ中学生の女の子にうまく扱えるわけがなかった。なのに、なぜか祥恵はうまくこなしてしまっていた。出撃の度に、どんどん操縦が上達していって、1回の出撃で倒す相手の機体の数もどんどん増えていった。

そして、

「古代、君は波動砲班長と戦闘全体を把握、指揮する総合部長になって、祥恵君を戦闘班長に任命しよう」

そうヤマト艦長の沖田艦長に言わせてしまうまでになったのだった。

「敵、ガミラスの偵察機発見!一機のみなので、1人で処理できます」

祥恵は、第二艦橋の相原に連絡を入れると、ガミラスの偵察機に照準を合わせ、一発で撃ち落とした。

「ガミラス偵察機撃破完了。ヤマトに戻ります」

祥恵は、乗っている機体を反転させると、ヤマトの格納庫へと戻っていった。

「了解。ご苦労様」

第二艦橋の相原から祥恵のところに連絡が入った。

「祥恵君、さすがだな。一発で仕留めたな」

「ああ、若さかな。出撃の度に腕を上げているよ」

第二艦橋でヤマトのステアリングを握っている島大輔と古代進は、祥恵の見事な攻撃を確認しながら、話していた。

イスカンダルとガミラスにつづく

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